情報確認日:2026年9月17日。分類と用語は公益社団法人日本煙火協会「打揚花火のしくみ」および伊勢市公式サイト「花火の見方」の説明に基づいています。大会の例は当サイトの2026年データから引いています。
結論:打ち上げ花火は「割物」「ポカ物」「小割物」の3系統。名前は開いたときの形
日本煙火協会は打ち上げ花火を、開き方で次の3つに分けています。
| 系統 | 開き方 | 代表的な種類 |
|---|---|---|
| 割物(わりもの) | 上空で玉が割火薬で粉砕され、中の「星」が球形に遠くまで飛ぶ。日本の花火の主流 | 菊、牡丹、冠、型物 |
| ポカ物 | 玉が合わせ目から二つに割れ、中身を空中に放出する。割火薬は少ない | 柳、蜂、飛游星、雷などの音物 |
| 小割物(半割物) | 割物とポカ物の中間。割れたあと中の小玉がさらに開く | 千輪、冠菊、椰子 |
なお「スターマイン」は花火の種類ではなく、多数の玉を連発する打ち上げ方法の名前です(日本煙火協会)。
割物:大会の主役
- 菊(きく):星が尾を引きながら放射状に飛び、丸く開く。開いてから色が変わるものは「変化菊」。日本の花火の代表で、競技大会で「芯」の数や丸さが評価される
- 牡丹(ぼたん):菊と同じく丸く開くが尾を引かず、光の点が中心から球状に広がる。輪郭がくっきり見える
- 冠(かむろ):大きく開いた光が流れ落ち、地面近くまで垂れて消える。金色の「錦冠(にしきかむろ)」が定番で、大会の締めに多い
- 型物(かたもの):ハート、蝶、土星、キャラクターなど形を作る花火。正面から見ないと形がゆがむため、打ち上げ場所の正面が「特等席」になる
- 芯入り:菊や牡丹の内側にもう一重(二重芯・三重芯…)の輪が入るもの。同心円が多いほど製作が難しく、競技大会の見どころ
ポカ物:動きと音で見せる
- 柳(やなぎ):柳の枝が垂れ下がるように光が落ちてくる
- 蜂(はち):シュルシュルと音を出し、回転しながら不規則に飛び回る
- 飛游星(ひゆうせい):開いたあと光が不規則に動く
- 雷(らい)・音物:光より音が主役。「ドン」という破裂音を段階的に鳴らす
小割物:開いてからもう一度開く
- 千輪(せんりん):玉が割れて少し間をおいて、中に詰まった多数の小さな花が一斉に開く。「千輪菊」とも
- 冠菊・椰子:割れたあとの小玉がそれぞれ冠や椰子の葉のように広がる
打ち上げ方・演出の名前
- スターマイン:連発。音楽と同期させる「ミュージックスターマイン」、横に長い打ち上げ台を使う「ワイドスターマイン」がある。土浦全国花火競技大会は「スターマイン日本一」を決める部門で知られる
- 仕掛花火:地上や水面に設置して燃やす。ナイアガラ(滝)、文字・絵の仕掛けなど
- 水中花火(水上花火):水面に投げ込んで半円に開く。海や湖の大会で使われ、九州ではかづさ花火大会(南島原市・2026年は中止)などが水中花火を売りにしてきた
- 昼花火:色煙や旗、落下傘を出す。大曲の花火は昼花火の部門がある
大きさの呼び方:号数
「3号玉」「尺玉(10号)」のように玉の直径で呼びます。3号玉は直径約9cmで高さ約120mまで上がり、尺玉は直径約30cmで約330m、開いたときの直径は約320mです(煙火業者の公開データ。詳しくは花火1発の値段はいくらかの表)。プログラムに「一尺玉◯連発」とあれば、その大会の目玉と考えて構いません。
九州で種類ごとに見比べるなら
- 競技会形式で割物の完成度を見比べる:やつしろ全国花火競技大会(2026年は熊本地震の影響で中止。2027年は公式発表を確認)
- 音楽と同期したスターマイン:MAKE A MONOGATARI(直方市)、桜島と芸術花火(鹿児島市)
- 海上・水面の花火:関門海峡花火大会、べっぷ火の海まつりなど

